川田 綾乃 「トレーナーとは?」 その1

トレーナーと聞いて、皆さんが思いつくのはどんな人のことでしょうか?


最近、ロシアW杯を観てしまって寝不足の方も多いと思います。

W杯を観ていても、プレー中に選手が怪我をした時にドリンクのボトルを持った人と、大きなバッグを持った人が、グランドの中で倒れた選手に駆け寄って行きます。

他にも、私たちSUNTASUKUのトレーナーのように、フィットネスクラブや自分のジムを持ってトレーニング指導をしている方もいたりします。


ちょっと街中にスポットを当ててみると、この間入ったカフェで、対応してくださった店員さんの名札に役職が書いてありましたが、なんとこの方も『トレーナー』でした。

はっ‼︎

トレーナーという名称は、スポーツ業界・フィットネス業界だけの言葉ではなかった‼︎


たしかに、盲導犬になるべくトレーニングをしている犬達

その指導をしている方達は、ドッグトレーナーさんです。


他にも、世の中には○○トレーナーという言葉は溢れていると思います。


そもそもトレーナーという言葉には、

指導員

インストラクター

調教師

スウェット地を使用したシャツ……


という意味が出てくるほど、多様な使われ方をします。


《トレーニング》という言葉には

訓練・練習・鍛錬

という意味があり、

これを自らやる人がトレーニー

これを相手に指導する、教える、人がトレーナー

なのです。


なので、会社の新人研修で指導に当たる先輩方もトレーナーですし、動物の調教をする方もトレーナーですし、スポーツチームにいるのもトレーナーです。

いろいろなトレーナーの在り方が存在します。


その中でも私たちは、身体を動かす・運動するということを教えたりお手伝いしたりする、『フィットネス・スポーツ分野のトレーナー』というわけです。


日本のフィットネス・スポーツ分野のトレーナーにスポットを当てましょう。

アスレティックトレーナー、

パーソナルトレーナー

フィットネストレーナー

コンディショニングトレーナー、

ストレングストレーナー

などなど。

色々な呼ばれ方をするトレーナーですが、日本には国家公認のトレーナーの資格はありません。

必要とされている資格も現時点では決まっていません。


実を言うと、誰でも『トレーナー』と名乗ることができるのです。

なので、私は今日からトレーナーになりますと宣言すれば、名刺の肩書きにトレーナーと書くこともできます。

自己紹介でトレーナーですと言うこともできます。


これは運動を教えて欲しいなと思った時に、非常に困ることなのです。

どんな人に見てもらえばよいのか、肩書きを見ただけでは、その人の能力がわからないからです。


皆さんがぎっくり腰になってしまったり、捻挫をしてしまったり、慢性的に肩こりがひどくて……というような時に、

整骨院に行けば良いのか、

整形外科に行けば良いのか、

整体院に行けば良いのか、

鍼灸院に行けば良いのか、

リラクゼーション施設に行けば良いのか………


迷いますよね。

トレーナー選びも同じなのです。


だからこそ、私たちには責任があり、プロフェッショナルでなければいけないのです。

井上 雄 「トレーナーとは?」その2

少し話が逸れるかもしれませんがマイクタイソンというボクシング選手はご存知でしょうか?



タイソンの幼少期は傷害・暴行・強盗などで50回以上逮捕されるぐらいの不良少年でした。

当時の少年院では更生プログラムとしてボクシングがあり、そこでトレーナーをしていたカス・ダマトと出会ったことでタイソンの人生が大きく変わりました。


黒人差別の強かった時代でもあり黒人のタイソンは白人のカスダマトに対して心を開きませんでした。

カス・ダマトはボクシングの指導はもちろん、ボクシングを通して人生や社会、心の在り方などをタイソンに伝えていくことで、タイソンはやがてだんだんと心を開きました。


カスダマトは両親がいなかったタイソンの身元引受人になり、タイソンとカスダマトとの間には家族と同じくらいの強い信頼が生まれました。

そして世界の頂点立ちました。


トレーナーとしてカスダマトはタイソンの人生において多大な影響を与えました。




カスダマトを例にとると大きすぎますが、


トレーナーとは1人の人間としっかりと向かい会い、トレーニングを通してクライアントの身体が変わり、それと共に心も変わっていくプロセスに自分も立ち会えることができるという仕事です。


それはトレーニング一つでその方の人生そのものが大きく変わるという責任の重さでもありますが、


そこがトレーナーとしてのやりがいでもあり、素晴らしい仕事なのだと思っています。


そしてこの仕事を生涯通して全うしていきたいと思っています。





「モノを欲しがり過ぎてはいけない。堕落はそこから始まるのだ。車が欲しいと思う、洒落た家にピアノも欲しいと思う、思ったが最後、したくない事までやり始める事になる。たかがモノのためにだ」



「勇者と臆病者は、恐怖心にどう対処するかで違ってくるのだ。英雄だって、皆と同じように怯えている。だが、臆病者は逃げてしまうが英雄は逃げたりしない。最後までやり遂げようとする自制心を持っている。つまり、最後までやり遂げるかやり遂げないかで、人は英雄にも臆病者にもなるのだ」



カス・ダマト





井上 雄 「トレーナーとは?」その1

フィットネスやスポーツ業界などで耳にするトレーナーとは?


どのような仕事を行い、どのような立ち位置でいるのでしょうか?


改めてトレーナーというものを掘り下げていこうと思っています。



トレーナーって聞くと、アスリートなどのスポーツ選手にウェイトトレーニングを指導していたり、フィットネスクラブで会員さんにジムの器具の説明やトレーニング指導をしていたりなどのイメージって強くないでしょうか?


自分がこの世界に入る前は特にそのイメージを強く持っており、ウェイトトレーニングを高重量行う際補助に入り、「いける!いける!まだいける!」っと発破をかけてトレーニングを意地でも完遂させるという完全にスポ根の延長線上のイメージだったので当時を思い返すと恥ずかしく思えます。



ではトレーナーとは?



トレーナーとは競技選手の健康や体調の管理、技術指導を行ったり、その技術を一般の人にサービスとして提供したりする人物の総称。


練習の指導者。競技者の肉体的コンディションを整える担当者。




調べてみるとトレーナーはウェイトトレーニングを指導するだけではない事がよく分かり、そして幅広い仕事だということが分かります。

トレーナーと呼ばれる人々のなかにはアスレティックトレーナーやストレングストレーナーと言われているトレーナーが存在します。


上記に書いてあったコンディションを整える担当者とあったように国家資格でもある柔道整復師、マッサージ師、鍼灸師理学療法士なども充分コンディショニングトレーナー、またはメディカルトレーナーとしてトレーナーのカテゴリーに入るのではないのかなとも思います。


先程も述べたようにトレーナーは幅広い仕事しているだけに活躍する場も変わってきます。



アスレティックトレーナー

スポーツと医療のパイプ役となる存在です。基本的にはケガをしたスポーツ選手の応急措置やリハビリテーション、ケガが起こる前の予防のためのトレーニングなど、スポーツ的な知識だけでなく医療的な知識も要する仕事になります。 



ストレングストレーナー

スポーツ選手のパフォーマンス向上のために全体的な筋力、パワー、筋肉の立ち上がり速度、筋持久力などの向上、骨や腱、靭帯の強化、ケガに強い身体づくりなどスポーツ選手のパフォーマンス向上のために必要なさまざまなトレーニングの指導を行うトレーナーを「ストレングストレーナー」または「ストレングスコーチ」と言います。


主に上記2つはフィットネスクラブなどの民間企業はもちろん、スポーツの分野で活躍できるスポーツトレーナーとも言えます。



では、自分が行なっているパーソナルトレーナーとは何なのか?



全米エクササイズ&コンディショニング協会

National Strength Conditioning Asocation

から抜粋しました。



パーソナルトレーナー

契約したクライアントと111対複数の場合もある)で、エクササイズ指導を行う職業です。対象となるクライアントは、スポーツ選手だけでなく、健康、体力作りを目的とした一般の人、医療的な問題を抱え、リハビリテーションを目的とした人など多岐に渡ります。そのため、様々な目的に応じたエクササイズプログラムを作成し、指導を行うことができるよう、幅広い知識が必要となります。

民間フィットネスクラブや公共トレーニング施設で指導を行うケースが多いのですが、クライアントが自宅にトレーニングルームを持っている場合は、そこで指導するケースもあります。



比較してみるとパーソナルトレーナーはスポーツトレーナーと比べ一般の方を対象にしている事が多く、身近に依頼しやすいトレーナーでもあり一般の方々にとってのニーズは大きいものではないかと思います。



日本は高齢化が進んでることもあり

健康志向も非常に高くなり病気になりたくないと運動をしている人がいます。

ラソンやゴルフ、テニスなど幅広いスポーツ愛好家の方がいます。

ダイエットや美姿勢に興味を持っている女性も増えています。

そんな方々が、スポーツや運動を始めても、なかなか希望は叶いません。


そんな時、誰に相談すれば良いのか?どこに行けば良いのか?と考えてしまうと思いますが、そんな人達を助ける職業こそがパーソナルトレーナーの役割なのではないでしょうか?


木村 智映 「健康」その2

■"健康"のゴール


健康な状態では、

ウェルネスやフィットネスといった健康概念が謳っている、

より高い健康レベルを実現するために、

適切な運動、栄養や

ストレスマネジメントなどのあり方が

必要とされる時代です。


ともすれば、単なる健康問題の解決ではなく、生活の質(QOL)の向上を目指すようになります。


QOL向上の為に様々な研究があります。

・禁煙が健康に関連したQOLを向上させるか

→有意な差はない

(Stewart,et al.,1995)


・フィットネスの向上がQOLを向上させるか

→関連が見られず

(Woodruff and Conway, 1992)


いわゆる健康的な行動が、必ずしもQOLの向上と関連が見られませんでした。


しかし、行動が健康的になると、好ましい健康習慣を持続するための強化因子になる可能性が指摘されています。

逆に、健康習慣を変えることが精神的ストレスになる人もいるはずです。


世間一般的に"健康"と称されるものが

健康のゴールに直結しないどころか

むしろ悪影響の可能性すらあるというのは

興味深いものがあります。


"健康"のゴールもそうですが、

その過程や周りからのサポートに目を向けるのも大切なようです。


■パーソナルな健康

「健康」という単語そのものに多くの要素を含む為、何を指して評価しているのかを知ることが大切です。

盲目的に健康を目指すことは、それがどの様な意味なのかを知らなければ、個人と社会のバランスを崩しかねません。

身体だけではなく心まで不調ではないどころか、生活の質の向上までもがその範疇だとすれば、国、地域、家族の中でも更に一人一人の求めるものは違ってくるはずです。


自分と社会(他人)を含めたあらゆるコミュニティで満足のいく関係性を考えた時に、

互いを繋ぐ役割が"健康"という要素だ、という見方があっても良いのではないでしょうか。


皆さんが、様々な形で"健康"とお付き合いしていけることを願っております。

木村 智映 「健康」その1

「健康」というものが、私たちの何を示すのかを改めて考え直してみました。


「健康」が、時代の移り変わりとともに単に「心身共に不調がない」という事を示すだけではなくなりました。


そこで気がついたのは、

自らの健康を探求する事は


生きていく上で

大切なものを考える

きっかけを与えてくれる


という事でした。


■"健康"診断


最も馴染みがあり、簡易的に健康か否かを判定するのは


「健康診断(定期検診)」


という方も多いのではないでしょうか。


自らの意思で受けることも出来ますが、

ご存知の通り、被雇用者であれば毎年

健康診断を受けていることと思います。


日本において会社が人を雇用する場合、

労働安全衛生法の元に健康診断を受けさせる義務があります。


健康診断は明治の終わり、今から約100年前に国民病であった結核対策から始まりました。


結核菌は約9,000年前の人骨から見つかっていますが、感染症として蔓延し始めたのは明治の産業革命からです。


元の人口分布を変え、人の密集する場をつくり、流行を引き起こした結核

「亡国病」や「貧乏病」といった俗称からしても、いわゆるただの病気ではなく、社会的・経済的な背景を含んだ病気だとわかります。


話は戻って、

その結核対策として始まったのが健康診断であり、

それを義務付けているのが国だとすると、


社会が引き起こした健康問題が

社会の発展に影響を及ぼすので

社会が責任をとって義務とした。


という様に考える事もできます。


健康が、生物医学モデルの限界を迎え、生物心理社会モデルへと移ってきたと言われています。

医療や公衆衛生だけではなく、心理面、社会生活に及ぼす影響へのアプローチです。


健康診断は

生物医学的な健康状態を測るマーカー

の役割をしますが、あくまで一側面であり

それが"健康"なのかといわれれば、それだけとは言いきれないのです。


■"健康"格差


近代西洋医学においては患者の疾患を生物医学的にのみ理解しようとした為、病気の原因やその性質などの理解が十分でなかったといいます。


今では当たり前ですが、

病気の発病や進行に関わるものは

生物医学的なものだけではなく、

社会的・経済的な要因による場合もあります。


いくら結核を治療しても、

公衆衛生の改善

が無ければ解決しないだろうし、


いくら高度な医療技術を開発しても、

お金の問題を解決

しなければ治療を受けることも出来ません。


以下のデータをご覧下さい。

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「大都市内部の地域別(主に行政区分)死亡率の検討」

a.大都市内部には死亡率の地域差が存在し、その地域差は、性・年齢層別には中壮年期男子で最も顕著であること

b.大都市内部には、中壮年期男子死亡率が全国より高い地域が、小さくなく存在すること

c.死因別には、脳血管疾患や肝硬変で地域差が著しいが、それは主要死因のほとんどで認められること

d.中壮年期死亡率は、低所得階層が密在したり、社会病理現象が多発したりしている地域ほど高いという関係にあること

(山崎,1989)

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以上の研究を深化させる目的で行われた研究から、

イメージしやすいものを抜粋します。


→男子死亡率は、いわゆる下町地域で一般に高く、台東、荒川、江東、足立の4区は全国よりも有意に「高い」

→男子死亡率は、いわゆる山の手地域で低く、世田谷、杉並、練馬、目黒の4区は有意に低い


という事が明らかになったそうです。

この研究の時点でデータが少なかったそうなので、参考程度にしておきます。


これは社会全体での問題です。

少なくとも、2018年現在においても経済的格差が無くなっているとは言えません。


私たちには確実に

"健康"格差があるのです。


川田 綾乃 「健康」その2

トレーナー 川田 綾乃


6月のテーマ「健康」その2



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さて社会的健康と言われても、ピンとこない方が多いのではないでしょうか?

私もあまり社会的健康について考えてみたことがありませんでした。

私が社会的にという言葉から思いついたことは………『独りぼっちではない』ということです!

なぜそうなった?と思う方も多いかと思います……… 


社会とは、人と人とが作り出す関係のことを意味します。

社会的とは、社会に関わりがある様子のことを意味します。


独りぼっちでは社会を形成することはできないのです。

その上で社会的健康というものを考えてみると、

大切な家族や友達・仕事仲間がいて、支え合って生きていること。

社会の中での自分の役割がちゃんとあって、自分の安心できる居場所があること。

なのではないかと思いました。


現代社会の中で、社会的健康であると思える方がどのくらいいるかはわかりません。

ただ、私は自分が女性であるという立場から、女性の社会的健康度はあまり高くないのではないかと思いました。

となると女性の健康度そのものがあまり高くない、ということにもつながります。


まだまだ家事は女性が行うもの。子育ては女性の仕事。

という考え方が根強くあり、働きたいと思っている女性にとっては厳しい社会であると思います。

…………はい。

『健康』というテーマから逸れてきてしまいましたので、戻りたいと思います。



『健康とは、身体的・精神的・社会的に完全に良好な状態であり、たんに病気・虚弱でないことではない。』


健康であるために、気をつけることややらなければいけないことは、食事や睡眠・運動することだけではない、ということがお分かりいただけましたでしょうか?

精神的・社会的な健康もそろって『健康』になることができます。

この機会に、ぜひ皆さんそれぞれの健康について、改めて考えてみてください‼︎

川田 綾乃 「健康」その1

トレーナー 川田 綾乃


6月のテーマ「健康」その1



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皆さんにとって健康とは、どんな状態のことでしょうか⁇

健康を維持するために、どんなことをしていますか⁇



私は今まで、「痛みや不快感がない状態」のことを健康であると思っていました。

しかし、それは「不健康ではない」というだけで、健康という状態とは程遠いということに気がつきました。

実際に、少し気候の変化があると身体が対応しきれず、すぐに体調を崩しました。

それからの回復も時間がかかりました。

私が健康であったなら、まず体調を崩すこともなかったでしょう。

崩してしまったとしても、すぐに回復してまた健康な状態に戻れていたでしょう。



世界保健機構憲章の前文には

『健康とは、身体的・精神的・社会的に完全に良好な状態であり、たんに病気・虚弱でないことではない』

とあります。


ではこれを踏まえて………

皆さんは今『健康』ですか⁇


身体的とは身体のこと

精神的とは心のこと

では社会的とは……



身体的健康を測るには、会社や学校などで行われる健康診断や、エコーや腫瘍マーカーなどでより詳しく検査する人間ドックなどがあります。

この結果、出てくる数値や画像を診てもらい、心配な所見があった場合は再検査を受けるよう薦められます。

最近ではテレビ番組でも、頻繁に『健康』に関するテーマで特集されています。

なので、身体の健康には普段から気を使っている方が多いのではないでしょうか?

食事や睡眠の取り方・質、運動の種類や頻度、方法に関してなど、気にされている方は多いかと思います。 



精神的健康を測るには、気分の状態を測るPOMS検査や、心の健康度・心の疲労度を測るWHO SUBI (心の健康自己評価質問紙)などがあります。

普段あまり受ける機会はないかもしれませんが、精神的健康も検査で測ることができるのです。

興味を持ってくださった方は、ぜひ調べてみてください!