木村 智映「フィットネスとスポーツ」その2
■スポーツとは?
スポーツの定義は、学者の数だけあると言われるほど沢山あるそうです。
スポーツ
国語辞典「遊戯・競争・肉体的鍛錬の要素を含む身体運動の総称」
多くのスポーツ学者「余暇における余剰身体エネルギーの消費」
ICSSPE(国際スポーツ科学・体育評議会)「遊びの性格を持ち、自己または他者との競争、あるいは自然の障害との対決をふくむ運動」
遊びは遊びの為にあり、健康のためではない。
競争は勝つためにあり、健康のためではない。
スポーツはスポーツの為に存在しているはずなのです。
詳しくは「スポーツとは何か 著:玉木正之」
(...丸投げ)
健康意識の向上が、
国民の足をフィットネスクラブに向かわせたのならば、
その時点でスポーツではないはずです。
目的が変わっているのですから。
いくら国民の認識が変わろうと、
それがスポーツである限り
健康とか不健康といった括りで
参加や提供
するものではないのです。
分かりにくいですよね。
「スポーツクラブのジムでフィットネスする」
なんて
「リンゴ農園の事務室でトマトを食べる」
位ややこしいですから(笑)
■ボーリング万能説
ボーリングと聞いて思い出したのが、
あるお話です。
その名もボーリング万能説。
曰く、重いボールを持ちながら投球動作をするこの競技は、
体の安定性を強化するため膝痛にもいい、腰痛にもいい、姿勢改善にもなるので私達(誰...)にピッタリらしい。
それを熱弁していたのは、
あろうことか私の母である(笑)
まだ初心者の母は、大会までにとにかく多くのゲームを重ねて練習する事を先生から課された。
お陰様で大会までにまぁまぁスコアが上がったみたいだが、見事に腰痛が悪化したのは後日談。
ボーリングが悪いわけでも先生が悪いわけでもない。
そう、健康になる為に練習したわけではないからだ。
母よ、いったいボーリングに何を求めているのだ。
話が逸れた気がしますが、
書いてしまったのでそのまま載せます(笑)
■パーソナルトレーナーとして
私も常に心がけていますが、
言葉の受け取り方に違いはあれど、
その方が目指しているものが
スポーツの先にあるものなのか
健康の先にあるものなのか
を聞き分ける事が大切です。
たまに聞く
「スポーツに筋トレは有効か?!論争」
も、おかしな話です。
いる、いらない、では無いからです。
筋肉を付けることでフィットネスしてる方もいれば、
筋肉を付けることでスポーツしてる方もいます。
それは有酸素運動でも食事管理でも同様です。
言葉の解釈は変わります。
時代の流れでも、
お金の流れでも。
2020年東京オリンピックに向けて、日本中が動き出しました。
健康やスポーツに関する話題も増えていくでしょう。
少しでも賢く生きたい消費者として、
惑わされないように気をつけます。
一人でも救いたいトレーナーとして、
本質を見失わないように気をつけます。